愛のすべてを体験する。
梅雨の東京。セックスレス夫婦の妻・りん子のもとに、彼女自身の自慰行為を盗み撮りした写真と携帯電話がとどく。電話カウンセラーとして働く彼女の言葉で自殺を思いとどまった男・道郎からの狂った脅迫。その日から、りん子の恥辱と恐怖に満ちた日々がはじまる。
妻の心の中にひそむ蛇が目覚め、夫は眠らせていた感情をほとばしらせる。都市に生きる人々の孤独の叫びがひびきわたる。惜しみなく奪い、果てしなく満ちる、至上のエロス。
自慰。脅迫。盗撮。覗き…。
雨が降りつづくスタンダードサイズの画面にくりひろげられる、変態的な性愛描写と、肉体的苦痛と性的オルガスムが描きこまれた、美しく青い映像。フラッシュに照らしだされる都市のイヴ・りん子の裸身。悶える肉体と奔流する感情の稠密な描写。強奪、恥辱、恐怖、恍惚、歓喜、そして生と死。“究極の愛”の物語に、愛のすべてを体験する。豊穣な傑作が誕生した。
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